田歌 (前篇は「伏見常葉」)

【幸若舞曲一覧(リンク先)】 《内容概略》  常葉御前が十七歳のときに平治の乱が起き、源義朝が討死、三人の幼児を連れて大和へ落ち延びる途中、雪の伏見で道に迷い山中の老夫婦に助けられこの庵で滞在中。  美しい上臈がいると聞いた里の五人の下女たちが、一目見たいと酒を持参し訪ねてきた。常葉は「男の心変わりで親もとに下る途中」と嘘の身の上話をした。(「伏見常葉」)  この境遇を知った五人の下…

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十番切(曽我物語⑦要約版)

【幸若舞曲一覧(リンク先)】 《内容概略》 1 時宗、祐経に止めを刺す  建久四年五月廿八日の夜半ばかりの事なるに、曽我兄弟はついに親の仇工藤祐経を討ち終え積年の恨みを晴らすことができた。  小柴の陰で暫く息をひそめていたが、兄助成が本望を遂げたのでここで腹を切ろうと言うと、弟時宗は、どうせのことなら頼朝は祖父伊藤の敵なれば、頼朝の寝所に乱れ入り一刀恨み申し名を後代に残すべきと答える。 …

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