鎌田(かまだ) 2017年08月13日 【幸若舞曲一覧(リンク先)】 1 源義朝次男朝長の自害 源氏左馬の頭源義朝は待賢門の夜戦(平治の乱)に、敗れて東国を目指して落ち延びる。 ここに、戦賊掲げ(落人狩り)にて、比叡山横河の法師(僧兵)の大将、大宅の忠希が放す矢を、進む源朝長(源義朝の次男)の左の股口に受け止めさせ給い。 その御手大事(ひどい手傷)にて、美濃国(岐阜県)青墓の長者(大炊の宿)に着かせ給う。 青墓の…続きを読む
静(しずか、胎内探、全文版) 2017年08月12日 【幸若舞曲一覧(リンク先)】 1 静の母の召使六波羅へ通報 さる間、梶原平蔵景時が鎌倉を発って都に着き、判官殿(源義経)の想い人(愛人)、静御前の御行方を尋ね申せど行く方なし、辻々に(手配)札を立て、その告げを相待つる。 九重(宮中)の内にも、「哀れ静逃れよかし、たとえ勲功有るべくと誰やの者が参り、(源頼朝)六波羅(邸)にてかくと申さん」と、上下涙を催して哀れと問わぬ人ぞ無き。 こ…続きを読む
日本記(にほんぎ全文版) 2017年08月07日 【幸若舞曲一覧(リンク先)】 日本開闢神話を語る祝儀物である。幸若舞曲の曲名は「日本記」と記すことが多く「大日本記」とするものもある! 1 天地の始まりと神々出現の次第 そもそも日本開闢(びゃく)の砌(みぎん)(我が国の明け始めのおり)、伊弉諾(いざなき)、伊弉冉(いざなみ)、二人の尊(みこと) 、語らいをなし、ともに分かちて宣(のたま)はく、既に天開くるうへ、定めて下に国あるべし。 …続きを読む