静(しずか、胎内探、全文版) 2017年08月12日 【幸若舞曲一覧(リンク先)】 1 静の母の召使六波羅へ通報 さる間、梶原平蔵景時が鎌倉を発って都に着き、判官殿(源義経)の想い人(愛人)、静御前の御行方を尋ね申せど行く方なし、辻々に(手配)札を立て、その告げを相待つる。 九重(宮中)の内にも、「哀れ静逃れよかし、たとえ勲功有るべくと誰やの者が参り、(源頼朝)六波羅(邸)にてかくと申さん」と、上下涙を催して哀れと問わぬ人ぞ無き。 こ…続きを読む